この対談について
数々の乳酸菌を使用してきたなかで、「これが一番よかった」と話すEF-2001乳酸菌。
その乳酸菌の研究者で、薬学博士の只野武先生との対談は、思いがけないエピソードからはじまりました。
つらい“ゆる便”EF-2001乳酸菌を自分で試す
只野:内野先生は、EF-2001乳酸菌を治療に活用し、ご自身でも愛用されているそうですね。
内野:はい。ぼくは、ずっと “ゆる便”だったんです。大学病院にいた頃は、職場のスタッフから「4番」と呼ばれていました。
只野:4番??
内野:ぼくがいつも診療を行っていた診察室の番号です。4番のとなりにはトイレがあって、いつでも駆け込めるようにと(笑)。神経内科なので、患者さんは認知症、パーキンソン病、脳梗塞など脳神経にトラブルを抱えているケースが多く、けっこう時間をかけて診療していたんですよ。ところが、患者さんを診ている最中でもトイレに行きたくなっちゃう。がまんして体をよじって、 でも、こらえきれなくなって「ちょ、ちょっと、トイレに行ってきます」と。で、「すっきりしたな、よしこいッ」と気合いを入れ直して診察室に戻ると、患者さんは、「何を話していたか忘れちゃった」ということがしょっちゅうありました。
只野:アハハ。
内野:看護師さんには、「またトイレですか。オムツして診察すればいいじゃない」といわれて、散々でしたね(笑)。
只野:ご苦労なさったのですね。内野先生のその症状は、ストレスなどからくるIBS(過敏性腸症候群)ですか?
内野:ええ、そうだと思います。
ゆる便、悪臭便、口内炎に悩まされなくなった
内野:ぼくは血圧も極端に低いし、口内炎がしょっちゅうできて、学生時代にはベーチェット病を疑われたこともあったんですよ。
只野:口内炎は、難病指定を受けているベーチェット病の症状のひとつですからねえ。ぼくも、冬になると決まって舌の先端に口内炎ができていました。口内炎は、ストレスや疲労が重なって免疫力が落ちていたり、ビタミンB2が不足していたりすると出やすいといわれていますが、ぼくの場合は、歯学部の附属病院や耳鼻咽喉科で診てもらっても原因がわからなかった。しまいには、「口内炎の研究をしている人はいませんから」と、けんもほろろにいわれて、万事休すという感じでしたね。
内野:只野先生は、いまも口内炎に悩まされているのですか?
只野:いえ、EF-2001乳酸菌の研究に関わるようになったのを機に、自分でも飲みはじめたら、いつの間にか口内炎ができなくなっていました。たぶん、免疫力が上がったからだと思います。
内野:乳酸菌の力は、ぼくらが考えている以上に奥が深いのかもしれませんね。ぼくは、昨年、都内でクリニックを開業して、治療にEF-2001乳酸菌を使うことにしたんですね。で、その前に自分でも試そうと思って乳酸菌生活をはじめたところ、診療中にトイレに立たなくなったんですよ! いろいろ試したなかで、EF-2001乳酸菌がいちばんよかった。口内炎もほとんど出なくなり、これには驚かされました。
只野:腸内環境が整ったからでしょうね。便の状態はどうですか?
内野:排便の回数が1日2回に減り、臭いもしなくなりました。以前は、嫁さんに、「あなたがトイレに入った後は、時間をおかないと無理」といわれていたんですよ。臭いがしなくなってからは逆に、「最近、家で便は出ている?」と心配してもらえるようになりました。
只野:腸内環境が整って便の排泄がスムーズになると、悪臭の元になる腐敗物質も溜まらないので、便の臭いはそれほどきつくない。臭いウンチは腸内環境悪化のサインだったわけですね。
アレルギー症状を重くするlge抗体が増えない
内野:じつは、ぼくは花粉症もひどくて、シーズンになるとステロイドを飲んでいたので すが、今年は、花粉の飛散量が多いとき何度か服用しただけです。EF-2001が入っている美容クリームを嫁さんが使っていて、花粉の時期に、それを鼻の中に塗ってみたら、ラクになったというので、ぼくも試したところ、これもけっこうよかった。腸内環境が整って免疫力が上がったというだけでなく、からだの免疫機構そのものが整ったのかもしれませんね。
只野:我々が行ったマウスによる実験では、EF-2001乳酸菌には大別して2つの働きがあることがわかっています。ひとつは、主に小腸下部と大腸に住みついている腸内細菌(善玉菌+悪玉菌+日和見菌)のバランスを整える働き。もうひとつは、免疫力に関わる小腸のパイエル板から吸収されて、IgA、IgM、IgGという抗体が増えることです。抗体は、体内に侵入してきた細菌などの外敵を攻撃する。理論的には、免疫力が高くなると、アレルギー症状を悪化させるIgE抗体も増えるはずですが、EF-2001乳酸菌の場合は、IgEが増えない。そのため、アレルギー反応の一種である花粉症も軽くなると考えられます。
内野:なるほど、IgEが増えない点が、大きな特徴なのですね。
只野:はい。でも、乳酸菌は薬ではなく食品ですから、これで病気が治るというものではありません。
内野:たしかに、勘違いしている人はいますよね。最近は、子どもの朝食にサプリメントを何種類も出して、それを朝ごはん代わりにしているお母さんもいます。そういう子どもさんは、腸内環境がよくないし、精神的なトラブルを抱えていたりします。健康の基本である栄養バランスの整った食生活を心がけたうえで、食養生のひとつとして、乳酸菌やビタミンのサプリメントを追加するということですね。
薬を出さない治療で体調改善を目の当たりにする
只野:内野先生のクリニックには、どういう患者さんがみえますか?
内野:アルツハイマー病やレヴィ小体病などの認知症の方、物忘れ、脳梗塞、パーキンソン病などですね。平たくいうと、これ以上よくなりませんと、ほかの病院で見放されてしまったケースが多く、ほとんどの方が10種類以上の薬を持って来られますね。
只野:血圧を下げる薬、胃腸薬、コレステロールを下げる薬と、何種類も処方するのは、よくあるパターンですね。
内野:みなさん何かしらの不安を抱え、口をそろえて「早く死にたい、早くお迎えが来てほしい」という。でも、そのわりに「効く薬をください」と(笑)。医者の処方薬さえ飲んでいれば何とかなると思っている依存型の患者さんから「何とかしてください」といわれることもありますが、こんな30ちょい過ぎの若造に人生を任せてよいのかなあと。専門知識と技術を使って、患者さんの病気を治したり、症状を改善するためのお手伝いをするのが医者の役割だと思っているので、「ぼくでは役不足かもしれません」とお話するようにしています。
只野:そんなことをいって、患者さんが減ってしまうじゃないですか。
内野:それが意外にも、茨城県や神奈川県からも口コミで来てくださる。最近は、薬を使いたくないという患者さんが増えていますね。認知症が気になる年齢というのは、がんばって生きても、残りの時間は20年くらいです。ですから、「毎月、10種類以上の薬の粒にお金を使うのなら、おいしいものでも食べて、PPK療法で老後を過ごしたらどうですか?」と提案しています。
只野:最後までピンピンと生きて、コロリと逝くことを略してPPKというわけでしょ?
内野:ええ。でも、ぼくのジョークが通じないときは、「最新治療ですよ。ピンピンコロリといくために、何もしない療法ですよ」とお話しています。
只野:それは、たしかに最新治療かもしれない(笑)。
内野:薬を飲むのが当たり前と思っている方でも、「好きなものを食べてストレスを減らせば、ホルモンもどんどん出るようになるし、便秘にもならないし、血液の循環もよくなって体温も上がるし、気持も明るくなれるんですよ」と説明すると納得してくれますね。
只野:それにしても、先生はいつから薬を使わないようになったのですか?
内野:がんの終末期医療の病院で3年ほど働いていたのですが、そこでの治療がきっかけです。患者さんは、便が出ないからといって下剤を処方され、その副作用で吐き気があると、今度は吐き気止めが出て、ほかにも何種類も薬を飲んでウンウンうなっている。たとえば、便秘のときは、おなかをマッサージすれば、多少時間はかかっても自然と出てくるようになるのに、医療スタッフは忙しさを理由に下剤で済ませようとするわけです。
只野:悪循環ですよね。
内野:試行錯誤はありましたが、最終的に、ぼくは薬の処方をいっさいやめました。腹水があればそれを抜くなど、からだがラクになるような治療を行ったんです。すると、ほとんどの患者さんに食欲が戻った。栄養がとれるようになるので元気が出て、余命1か月とか2か月とかいわれていた方々が半年、1年と延命できて、最後は苦しまずに、眠るように息を引き取られました。
EF-2001乳酸菌と“笑い”を治療に取りいれる
只野:すべての薬がいけないとはいいませんが、たとえば、風邪で抗生物質を処方するのは逆効果です。抗生物質を使うと、腸内細菌を殺して、腸内環境が悪くなり、かえって免疫力を落としてしまう。だから、そのことを理解している良心的なお医者さんは、風邪のときは抗生物質を出さない。
内野:はい、ぼくは良心的な医者ですから(笑)。うちに来る患者さんの多くは、「何年も飲んでいた薬をやめるのは不安だ」とおっしゃる。それって、何年も飲んでいたのに効かなかったということで、漫然と薬を処方しつづけた医者を信じていいの?ということになるのですけどねえ(苦笑)。
只野:で、内野先生は西洋医学的な薬をやめて、開業後はどんな治療を?
内野:漢方薬のほかに、乳酸菌、プラセンタ、高濃度ビタミンC注射、えごま油や青魚に豊富なオメガ-3系脂肪酸、カイロプラティック、鍼灸など、いわゆる代替療法を中心に診療を行っています。あと、ぼくの治療のいちばんの特徴は、患者さんを笑わせるまで帰さないことです。
只野:えっ、笑わせる?
内野:はい。去年、コンビを組んでいる仲間と2人で、漫才コンテストの「M-1グランプリ」に出ました。予選で落ちましたけど。グランプリをめざして、いまも、診療後に待合室で練習しています。笑うと免疫力が上がります。これは科学的に立証されている。乳酸菌で免疫力も上がりますから、W効果で、鬼に金棒。うちには、話をしたいというだけでやってくる患者さんもいて、町医者冥利に尽きます。
只野:アハハ、今日は私も免疫力アップの対談になりました。[後半を読む]