口腔アンチエイジングセミナーに参加して
〜日本抗加齢医学会副理事長 斎藤一郎先生のお話を聞いて〜
4月27日に鶴見大学歯学部教授であり、日本抗加齢医学会副理事長、ドライマウス研究会の斎藤一郎先生より、「口腔アンチエイジング」についての講演が行われ、参加させていただきました。
2012年100寿者が40,000人を超えたとの報告とともに、ただ生存しているだけではなく、自分のことは自分でできるようにすることが大切というお話から始まりました。
そして口腔機能の大切さに重点をおき、100歳を超えた日野原先生が、「人生最後まで残しておきたい機能が口腔、食欲は最後まで残したい」とおっしゃったお言葉をもとに、口腔機能の役割について教えてくださいました。
口腔機能の役割は、食べる、話す、笑う、歌う、味わう、飲み込む、かみ砕く、表情を作るなど、様々な役割があり、また唾液の役割には抗菌作用、自浄作用、成長因子などがあり、健康な人は一日の唾液量が1.5リットルあるそうです。40歳を超えると唾液の量も減り、様々な病状がでてくるので、酸化ストレスをためない生活環境が必要とのことでした。食事や運動も老化を防ぐには重要であるとともに、口腔にも腸と同じく口腔フローラがあるため、乳酸菌摂取が効果的だそうです。特にドライマウス症状をお持ちの方には、良質な乳酸菌サプリメントをお勧めしたいです。
老化を防ぐ簡単な方法として、データをもとに日々ポジティブ思考でいること、笑顔の多い生活を心掛けること、などもあげられました。様々なストレス社会、そして超高齢化社会に向けて、一人一人が心掛けていくことが大事と思われます。食事や運動を中心に、良質なサプリメントを摂取しながらいつまでも自立した生活を送ることを目指していきたいと思いました。
講演後の懇親会では、参加者からの素朴な疑問にも斎藤先生は丁寧に対応されていました。皆さん、病気ではないけれど、高齢に伴う体の不調を訴える方も多く、また間違った情報や噂に惑わされた方もいらしたので、日々の疑問が少しは解消されたと見受けられました。
医師プロフィール
○略歴
平成元年
立教女学院高校卒業
平成7年
鶴見大学歯学部卒業
平成7年
鶴見大学歯学部歯科矯正学講座入局
平成13年
日本矯正歯科学会認定医取得
平成17年4月
常盤矯正歯科医院開設
平成20年7月
医療法人社団 真歯会 理事長
○所属学会
日本矯正歯科学会
東京矯正歯科学会
World Federation of Orthodontists
(世界矯正歯科医学会)
日本顎変形症学会
日本口蓋裂学会
日本抗加齢医学会